四季賞2010夏感想

四季賞について書く時には結構自分の過去ログを見直すんですが、伊咲ウタ先生って2007冬に佳作、2008春に四季大賞(帰っておいで)、2008夏に準入選(サヤビト)で四季賞にエントリーしてたことに気付きました。そもそも四季大賞の後にまた出していいものなんだ・・・と改めて知りました。というか、2008夏に準入選という結果だったサヤビトがグフタで連載化しているという・・・。ちなみにこのサヤビト・・・面白いですよ。



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/  (・) (・)  | <急に伊咲ウタ先生の話をしてどうしたの?>
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あと、四季賞ってどうしても雑誌を買わないと読めないのがちょっと残念です。四季賞ポータブルという形になって保存をしやすくはなりましたが、それを保存しないと当時の四季賞を読めないわけです。デビュー後の単行本にでも収録してくれたらありがたいんですけどね。
それはそうと、なんと2006春の四季賞を受賞した前邑先生のCUREという作品が無料で読めます。
前邑恭之介「CURE」
http://p.booklog.jp/book/6589
四季賞を受賞した時もちょっとホロリとしてしまいましたが、もう一度読んでみてやっぱりホロリとしてしまいました。あまり四季賞に馴染みのない方も多いと思うので、こういう形で読めるのはいいかもしれませんね。気になった方はどうぞ。



以下、四季賞2010夏の感想です。





○四季大賞
「ヤングコイン」を描いた篠宮ツキ先生が受賞しました。
同じ部屋で自分の作品(絵画)を描き続ける京介とセナ。京介が開いた個展でマネージメント契約を求められ、そのまま絵に没頭していきます。元々は二人とも天然素材から絵の具を作成し、自分の絵画に使用していくというやり方でしたが、京介は世界に認められるためだと言われるがままに絵を変えていきます。大切な相棒から嫌われる、呆れられるほどに自分の絵を捨てていきますが、実は・・・というお話。
ここまで書いたらバレバレですが、京介は騙されてます。初っ端からそのマネージメントを求めてきたオッサンが相当怪しいのでなんとなく分かっていましたが・・・。いや、でもこういう上がって落ちて上がっていく作品って好きです。もしかして俺も騙されやすいんですかね?




この漫画の見所はやっぱり二人の関係性だと思うのですよ。最初はちょっと調子に乗って仲違いしますが、サギにあって落ち込んだ京介を立ち上がらせたのは結局セナの、セナ自信の絵だったという流れ・・・・すごい好きです。


四季賞
「宇宙の恋人」を描いた藤嶋マル先生が受賞しました。
自らを宇宙人と称し、突飛な行動ばかりしている宇野さんと、その宇野さんに見初められた中込さんの恋愛漫画・・・・なんでしょうか?(え
宇野さんが突飛だと書きましたが、瞬間移動したり、鼻からご飯を食べたり、変なペットを飼ってたり、耳から射精したり・・・。いや、もうお前宇宙人そのものだろ!!!中込さんの軸を見ていくと、絵柄と相まってすごい日常系な作風なんですよね。中込さんのオシャレにダメ出しする先輩や、やっぱり付き合えないなと中込さんが落ち込んだり。読んでて、「あ、こういう漫画あるよね」と思えたんですが、もう宇野さんが地球人じゃない時点で、不思議な漫画になってます。もちろんいい意味で。




「駄目がいっぱいでも、でっかい好きがあるからあきらめられない」
いや、もうこれ名言レベルですよ。まさか宇宙人との恋愛に対して使われるとは思いませんでしたが・・・。ちなみに中込さんをこの言葉で励ました先輩は、女性が好きだということで中込頑張れ!って言ってます。宇宙人との恋とレズのどっちがレベル高いのか分かりかねますけども。ただ、吹っ切れたように最後に宇野さんを先輩に紹介する中込さんの表情とかすごい良かったです。
ところで、ペットに耳をペロペロされて射精した宇野さんですが、もしかしてオ○ペットとして飼ってたんじゃないかと疑ってしまいました。



○特別賞
「ライカライカ」を描いた山崎廉先生が受賞しました。


宇宙を航海する物語です。以上解説終わり。





いや、手抜きとかじゃないです。全然めんどくさいからとかって理由からじゃないです。もうそのままです。ちなみに、上の絵は一緒に航海している松本さんと船長のクジラさんです。
すごく不思議なようで不思議じゃない作品でした。谷口ジロー先生が気持ちよく読める作品だったというのがピッタリです。俺としては2007年冬の四季賞を受賞した野村亮馬先生の「WORKING ROBOTA」を思い出しました。むしろ同じくらい面白かったです。ただ、それって結局、本誌連載した時に野村先生と被るんじゃないかと心配してたたり・・・。
とはいえ、もう少し話数とページ数を持たせればアフタに読みきりで載ってても不思議じゃないなぁと思いました。今回の四季賞ローゼンメイデン最終巻かと思わされるくらい薄かったのは、この作品が24ページだったからでしょうね、多分。もうちょっと描いてよ、山崎先生・・・・。






今回の四季賞も面白かったです。読後に「すげえ!すげえ!」と呟いてしまう四季賞はいい四季賞です。まぁ、毎回呟いてますが・・・。
またこの中から、アフタやグフタに連載作家として出てくると思うと楽しみでなりません。短編だけで本を出した市川春子先生もいますがあれは特別ですよねぇ・・・。ただ、どういう形であれまたここから頑張ってほしいなぁと思います。四季賞先物買いです。