イブニングはあなどれない 新連載「よいこの黙示録」



「はずがしから見ねでけろ」


・・・・・・・うむ。
イブニング面白い。安定して面白い。看板漫画があっても休んでてもこの雑誌は面白いです。今回はこだくさん先生の「きょうの思春期」がツボでした。これだけ可愛い女の子達が意味もなく卑猥になってると思うとたまりませんね。球拾い部とかもう何がしたいのか分かりません。今号は掲載されていませんでしたが、害虫女子コスモポリタンもかなりいい味を出していてオススメです。
特に安定してるのはアザゼルさんだと思いますがいかがですか?来月には5巻が発売され、DVD付の初回限定版なんかも出るようなのでチェックです。







今回のイブニングには新人賞で奨励賞を受賞した作品が掲載されています。



奨励賞「小さな魔女の受難」

こういう作品好きです。まず、素直に絵が上手いです。そしてその絵柄にあったストーリーが素敵でした。
内容としては魔法が日常になった世界のとある少年少女の物語なのですが、喧嘩したり、笑いあったり、泣いたりの表情が魔法の有無に全く関係ないんですよね。ただ普通にに子供達の世界が広がっています。非日常でも日常でもそういう部分は変わらないし、読後感は魔法とは何ら関係がありません。強いて言うなら終わりの煽り文の「かなしい涙がうれし涙に変わる、そんな魔法を掛けてくれたのは君でした」という言葉の選び方が秀逸でした。




林ミホという女の子(美少女)の魔法力が強く、別の学校に転校させなきゃいけないというストーリー展開で、クラスの皆がその事実に対してちょっとイジめっぽくなった場面での一言です。読んでくれると分かるんですが、絵柄から来る作品の柔らかさの中にこういった言葉を選んで使えるところにとても惹かれました。
某女神さまなコマ(キャラが目立ちすぎて後ろが真っ白)があるのが気になりましたが、これをステップにして連載を持ってもらいたいなぁと思いました。


この作者さんを出張編集部で発掘したとのことなので某イベントかな?と思いつつ、こういう漫画家さんを商業誌に連れてこれるんだなとちょっと感心しました。そういえばイブニングの新人賞は絵が上手い人が多いですよね。とはいえ、新人賞から連載を持ったという流れに全てが繋がっているわけではないようです。HPではデビュー率の高さを謳っていますが、はたしてそうだったかと少し疑っています。
何にせよ新人賞の作品が読めて、いい作品だなと思えるだけで幸せです。



さて、今号から新連載もスタート。青山景先生のよいこの黙示録です。




冒頭から小学生が新興宗教に関わった?開いた?ような始まり方をしているちょっと衝撃的な展開から入ります。しかもクラス全員がです。男女それぞれ15人のクラスの話ですよ?それが宗教とどう繋がるのか初っ端からワクワクさせられます。
しかし、しかしですよ、この漫画の驚きはこんな部分ではなく、読み終わった後に宗教のことなんかすっかり忘れてしまっていたことです。むしろ、第1話の中身が面白すぎて最初に提示されていた読み解くべき部分が頭から消されてしまったわけです。・・・・はっきり言っておきます。この漫画・・・・かなり面白くなるかもしれません。


4年2組をまとめていた前任の先生が産休を取り、その代わりにやってきたのはど新人の湯島朝子先生。



新任の朝子先生(※画像の配置がうまくいかずちょっとズレてしまいました)

新人でちょい天然(ドジ?)ではあるんですけど、頭の回転はそれほど悪くないように思います。クラスでちょっとした事件が起きますが、それについて冷静に判断できているし、観察力もいい方だと思います。しかし、そんな先生がその事件に対してまとめることができませんでした。
客観的に見ればただの実力不足なんですけど、実は朝子先生がまとめられないように仕向けた少年が混ざっていた・・・というのがミソ。
作品の展開上、今後、人心ものになるのかオカルトっぽくなるのかちょっと楽しみです。そして冒頭の宗教という流れが何処から来るのか・・・。期待度高いです。


あと、今回の話が「1時間目前編」となっていたので、次回は後編ってことでいいんですかね?たいした話ではありませんが・・・・。以下、第1話に出てきたキャラのまとめ。

湯島朝子:新しく4年2組にやってきた担任。
伊勢崎大介:ホタル事件をわざと誘発し大事にさせた張本人。
篠崎桃華:クラスの女子の中心。皆の前で多伽羅川からホタルが消えたと発表。
中島喬:森ユリカがホタルを呼び寄せたという作文を伊勢崎により読まされる。
森ユリカ:不思議な力?でホタルを呼び寄せる。
五十嵐剛:クラスの男子の中心。ホタルがいるのかいないのかの決着を望む。

ちょっと簡易すぎたかも。*1



勝手な予想ではありますが、やはり教祖になるのは森ユリカでしょうか。不思議な力=すんごい教祖様というイメージがありますからね。その力を公にするのを躊躇った?中島君の動向も気になります。まぁ、鍵になるのは伊勢崎くんなんでようけど。
宗教っぽいものを作り上げようとする伊勢崎くんとそれを阻止しようとする朝子先生という対立も面白いかもしれません。五十嵐くんあたりは騙されやすそうですが、女子の篠崎さんが信じるとも思えませんし・・・。あと、川のゴミ拾いをしたというイベントがあったらしく、伊勢崎くんがどう利用したのかも楽しみです。


ちょっと残念なのは隔月連載っぽいことですかね。このペースで1巻はいつ出るのやら・・・。


それでも雑誌で言えば少女ファイトもあるし、とろ鉄やもやしもん、最近だとのりりんといった作品もありますからね。首を長くして待ちたいと思います。


*1:トルドは精液を飲むのが苦手だと言う朝子先生を注視しています。