別冊少年無駄話 最終回「進撃の巨人」:諌山創

別冊少年マガジンの新人さん紹介もついに最後です。ラストを飾るのは諌山創先生の「進撃の巨人」。今年の巨人もなかなかの快進撃ですが(←野球の話)、この作品もそれに負けないくらいだと思います。まず、第2回の超人学園もカラーを貰っていましたが、この進撃の巨人もカラーです。また、煽り文では「別マガ最強の新人」とまで書かれているほど。

漫画読みに問う この才能は本物か!!?(煽り文より)


・・・・本物です。



この別マガという雑誌はファンタジーに重きを置いています。その中でこの進撃の巨人は1、2を争うほどのスケールの大きな作品になっています。新人にその枠を与えていること、そしてその期待に応えていること。これを本物と言わずして何と言えばいいんでしょうか。まぁ、俺が漫画読みかどうかは分かりませんが。




これは50mもの大きな壁に囲まれた街に住む少年と少女の物語です。何故そんなにも大きな壁に囲まれているかというと、人類の敵でもある「巨人」から逃れるため・・・。壁が造られてから100年間、一度も巨人たちによって破られたことはなく、安心して暮らしていました。
ただ、いつか・・・いつかその壁も破られる可能性だってある。そして巨人とは一体何なのか。そういった不安を持つ人々が集まり、調査兵団を組織していました。そんな調査兵団に憧れる主人公のエレン。そして、そんな憧れを捨てた方がいいと語るミカサ。この二人を中心に話は進んでいきます。




話の中で、100人規模で外に出た調査兵団がたった20人で戻ってきます。しかも、何の成果も無く戻って来ました。そんな状況を見て、改めて調査兵団には行かせられないと思うミカサ。ただ、そんなミカサをよそに、やっぱり外の世界を知りたい、自分が続かなかったらこれまで犠牲になってきた人たちが無駄死にだとエレンは決意します。







しかし・・・・・・










巨人登場!





不安していたことが現実となった世界。平和な生活から捕食されるだけの人間としての生活に戻ってしまった世界。100年の安定から破滅へと移行する世界。巨人が壁を破ってからの人々の恐怖感や絶望感がとても絵から伝わってきます。分かっているのはどうしようもないという事実だけです。これからエレンやミカサはどうなるのか。そもそも生き延びれるのか。かなり今後が気になる作品です。


ちょっとだけ気になる伏線があります。エレンとミカサの関係がまず気になります。一緒に暮らしてはいるものの、姉だとか弟といった記述がありませんでした。もしかしたらどちらかが・・・・?また、冒頭でエレンが見た「845」という数字。エレンたちの父親が見せてくれると言った秘密の地下室。あと、地味に気になるのがミカサのマフラーだったりします。オシャレだってことなら分かりますが・・・。



最初に「本物だ」と書きましたが、実際のところこれから分かってくるだろうと思います。決して嘘をついたわけではありません。正確には本物になるだろう・・・・と、新人の1話目でこれだけ期待できる作品を描くのだから本物に近いのではないか・・・と。そんな希望を込めました。楽しみ以外のなにものでもありません。



本物になぁ−れ。