Ｊリーグ開幕前にこの漫画を読もう

GIANT KILLING(1) (モーニング KC)

GIANT KILLING(2) (モーニング KC)

GIANT KILLING(3) (モーニング KC)

GIANT KILLING 4 (4) (モーニングKC) (モーニング KC)

昨年の「このマンガがすごい」でオトコ編の６位をもらった漫画です。
ハッキリ言って、この漫画は面白い。本当に面白い。
漫画として以上にサッカー漫画として良いですね。
過去にサッカー漫画は数あれど、ここまで面白いサッカー漫画はなかなかないです。

で、この漫画がどういう漫画でどう面白いかというのはで紹介しているので多くは語りません。
まぁ、名前が示している通り、「ＧＩＡＮＴ　ＫＩＬＬＩＮＧ」をやれる監督が出てくるお話です。
あまりサッカーを知らない人には馴染みがない言葉かもしれませんが、
実力的に劣るチームが強いチームを破ることを言います。
例を挙げると、昨年の天皇杯でホンダＦＣがヴェルディ・柏・名古屋を立て続けに破ったあたりでしょうか。
(実際にはホンダＦＣの場合、実力というよりはネームバリューかも？)
あとは横浜ＦＣがダービーを制したり、最終節で浦和に勝ったとかもそうですね。
とりあえず、サッカーという競技はこのＧＩＡＮＴ　ＫＩＬＬがよく起きます。

話を少し戻しまして、そんなＧＩＡＮＴ　ＫＩＬＬＩＮＧを起こせる監督(主人公のタッツミー)が現れます。
色んなサッカー漫画を読んでいますと、かなり監督業を疎かに描いてたりするんですが、
実際には監督というのはかなり重要です。チームを作るという話の上で監督が一番大切なんです。
日本でも選手ありき(俊輔とか松井を呼べー！！ってね)で、監督に対しては批判ばかりだったりしますが・・。
どれだけ良い監督を連れてくるかが上の人たちの腕の見せ所です。

で、この漫画の面白いところは、まずこのタッツミーがチームの核心をつきつつ、革新的にチームを強くとこでしょう。
そこが読んでいて楽しめるし、魅力なんだと思います。
監督が主人公だから・・・というところで目を惹いたりしますが、
本当はそのタッツミーがやること一つ一つが面白いわけです。
その他にも、チームとしてまとまっていく様や反乱分子との付き合い方など見所が多いです。
まぁ、そういった話は前述の通り、他のサイトさんが書いてますんでそこらへんを読めばいいです。

そんな中で、この漫画を読んでいてとても気に入っている表現が一つあります。
それは観客の描き方です。

某有名なボールが友達なサッカー漫画にしろ、某左がすごいシュートな漫画にしろ全ての視点は選手にあります。
これが悪いわけではありませんが、
本当のサッカーって選手以上に観客を沸かせるべきなんだと思います。
その点をしっかりとこの漫画は描いていて、そこがとても好きなわけです。
特に、マスゲーム的な*1日本人の応援をツジトモ先生が完璧に描いています。というか、ツジトモ絵だからこそこのマスゲーム一体感を出せているのかも？
やはり観客あってのサッカーなわけで、それがないサッカー漫画はただの漫画です。
俺たちはサッカー漫画を読みたいんですよ。
観客の表情があってこそのサッカー。サッカーをしている人の漫画を描いてこそのサッカー漫画。

結局色んな人が言っている通りの感想で申し訳ありませんが、つまりはリアルなんですよ。
ただ、ツジトモ絵により観客の表情、マスゲームが背景にあって面白いんだろうなぁ〜と思います。
もちろん、チーム内の人間模様がかなり面白いんですけどね。

あと、読んでいて不思議に思っていたことがあるんですけど、
リーグ戦でＧＩＡＮＴ　ＫＩＬＬＩＮＧするようなチームって基本的には激弱なんですよね。
ただ、読んでいると試合毎に作戦を練って勝つというよりは、本当に強いチーム作りをしているような・・・？
そもそもカップ戦でＧＫＩＬＬを繰り返すなら漫画としてもかなり面白く(高校サッカーとか)なると思いますが、
リーグ戦を含めてＧＫＩＬＬをするなら、本当に強いチームを作っているはずです。
この漫画の最初で見たイングランドのチームみたいなＧＫＩＬＬじゃなくて、
一昔前のジェフみたいなチーム(戦力ないけど勝つ)を見せようとしているのではないかと期待してます。

今週から始まるＪリーグと共に今年もこの漫画が楽しませてくれることをとても期待してます。

*1:マスゲームって書いたら苦情が来たんですが、Jマスゲーム2007コレクションってのがあるくらいで、実際はサポの行動もマスゲームって呼ばれているんですよね。よーするに、本当はよく使われている言葉だったりします。